ヴァルター・バリリ教授 センターの名誉顧問就任について
       
  
 
元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター、ヴァルター・バリリ(Walter Barylli) 教授にフルトヴェングラー・センターの名誉顧問にご就任いただきました。

バリリ教授は1921年6月16日オーストリア・ウィーン生まれ。5歳からヴァイオリンを弾き始め、ウィーン音楽院に学び、その後ミュンヘンでロイター(F. von Reuter)に、さらにウィーンでマイレッカー(F. Mairecker)に師事。1936年ミュンヘンでデビューし、1938年には17歳にしてウィーン国立歌劇場管弦楽団及びウィーン・フィルに入団、副コンサートマスターに就任。翌1939年には第1コンサートマスターに就任しました。
1945年バリリ弦楽四重奏団を組織し世界的に演奏活動する一方、独奏者としても活躍、1957年にはバリリ四重奏団で初来日しています。

その後、四重奏団は解散しましたが、コンサートマスターとしての活動は続け、1966〜69年は、ウィーン・フィルの楽団長(Vorstand)を務めました。1969年からウィーン音楽院でヴァイオリンのマスタークラスや室内楽のクラスなどを受け持ち、後進の指導に力を尽くしておられます。

フルトヴェングラーが指揮するウィーン・フィルで、コンサートマスターとして数多くの演奏経験を有し、2004年8月10日には、ザルツブルク音楽祭で『ヴィルヘルム・フルトヴェングラーとウィーン・フィルハーモニー』と題し、フルトヴェングラー没後50年記念講演を行いました。
バリリ教授は、フルトヴェングラーの『指揮を音にした』もっとも身近なプロの音楽家の一人ですので、未知の有益なお話しなどが聞かせていただけるのではないかと期待されます。

(写真は色紙にサイン中のバリリ教授。2005-10-19ウィーン。写真提供 サラサーテSarasate編集部)